サモンナイト3“剣製の魔術師”第二十三話


あそこだな!!

俺たちが到着してみると、かなりの数の召還獣が、フレイズさんの周りを囲んでいる。

!?フレイズさん、怪我をしている?

「アティさん!!フレイズさんに回復を!!」

「解りました、来てくださいリプシー!!」

俺の声に答え、回復の小天使”リプシー”を召喚するアティさん。

「リプシー、頼みます。」

よし!!

「投影、開始!!(トレース オン!!)

その間に俺は”心象世界”から”蒼炎・紅風”を引っ張り出す。

そして、続けて召喚術を発動させる。

「斬り裂け闇傑の剣!!」(ダークブリンガー!!)

地面から5本の暗く輝く剣が出てくる。

「I am the bone of my sword・・・」(体は 剣で 出来ている)

そう呟きながら、5本の剣がバラバラに5体の召喚獣に向かう様にイメージをする。

ドス! ドス! ドス! ドス! ドス!

「グガァ!?」「グゲエエ!?」「ガアア!?」「ゲエエ!?」「グゲエア!?」

5本の剣はイメージ通り命中した!!

「え!?」

「何ですと!?」

驚くアティさんとフレイズさん。

それを無視して俺は、”蒼炎・紅風”で召還獣を更に1体切り伏せる。

残るは・・・2体!!

そう思うって振り返ると。

「グゲグゲグゲ・・・・・(泣)」

召還獣たちは、戦意を失って逃げていった。

ふう・・・何とかなったな・・・。

時間を長引かせると、こっちが圧倒的に不利だからな。

ぶっつけ本番だったけど、ダークブリンガーの拡散使用、上手くいった。

毎日のイメージトレーニングが、此処で役に立ったという訳だ。

遠坂や、イリヤとの(地獄の)特訓は無駄じゃなかったと言う事だな、うん。

先ほどの”ダークブリンガーの拡散使用”で驚いているアティさん達に特訓の事を話すと、納得をしてくれた。

「なるほど、日ごろの鍛錬の賜物ですか。」

とフレイズさん。

「・・・私にもできますか?」

ええ、多分出来るようになると思いますよ、アティさん。

「そのイメージトレーニング、教えてくれませんか?」

解りました。

そう言う事をアティさんと話していると、タケシーたちに話を聞いていたフレイズさんが、話に一段落させて戻ってくる。

「彼らは、「狭間の領域」で保護します。」

そうですか。

ホッと一息の俺とアティさん。

「有難うございました。」

改めて御礼をするフレイズさん。

「そんな、島に住む仲間じゃないですか。
気にしないで下さい。」

俺も同意権なので頷く。

「そうですか。」

その俺とアティさんの態度に、優しそうな笑顔をするフレイズさん。

「じゃあ、戻りましょうか?」

とアティさん。

そうですね。

俺たちは一旦「狭間の領域」戻った。

(続く)





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