サモンナイト3“剣製の魔術師”第二十話


{風雷の郷}に到着、早速 キュウマさんの所に行く。

ミスミ様の所に何時もいるからな。

そういやキュウマさんの家って何処だ?

「士郎、よく来たのう。」

縁側に回ると、ミスミ様と、老人がお茶飲んでいる。

庭のほうでは、キュウマさんとスバル君が刀で実戦の稽古をしている。

ミスミ様の方で、稽古が終わるまで待っていようか。

そう思って俺は二人のところに近づいた。

「この小僧か?ミスミ殿が気になられた者というのは?」

と老人が、偏屈そうに俺を見る。

・・・・何か頑固一徹、星一徹みたいな人かもな(爆)

とりあえず、挨拶をしよう。

「始めまして、衛宮士郎と言います。」

「うむ、中々礼儀正しい小僧のようじゃのう。」

頷いてる老人を俺に紹介するミスミ様。

「此方はのう、ゲンジ殿と言って、おぬしと同じ「名も無き世界」から来た御仁じゃ。」

へ?と言う事は、同胞ですか?

「そうじゃな。」

と頷くゲンジさん。

へえ・・・。

いろんな話をしていると(ここに召喚される前は教師だったとか、今はミスミ様の茶友達とか、こっちの事も色々聞かれた)、稽古が終わったのかキュウマさんとスバル君が戻ってきた。

「疲れたあ〜〜!」

スバル君はくたくたの様だな。

「スバル、疲れたであろう、茶と菓子を用意しておいた、休憩するんじゃ。」

休憩の後遊びに行ってこいとミスミ様。

「ああ、解った母上。」

嬉しそうにミスミ様の隣に座り、茶菓子を食べだすスバル君。

「キュウマ、おぬしも此方に来て一服してゆけ。」

ミスミ様はキュウマさんにも薦めている。

「いえ、私は・・・。」

あ、辞退する気だな?キュウマさんは。

よし、俺からも話を振っておこう。

「キュウマさん、実は俺も話があるんですが。」

「どんな話でしょうか?」

「一寸長い話になりそうなんで、座って話をしましょう。」

「しかし・・・。」

頑固だな・・・。

「キュウマ、おぬしが立っていると、返って士郎に失礼であろう?」

ミスミ様の勝ちだな。

「解りました・・・。」

しぶしぶと言った感じで、俺の隣に座るキュウマさん。

「実はですね・・・。」

俺は、キュウマさんにソノラちゃんの銃の事を話す。

「・・・なるほど、で銃を売ってくれる許可が欲しいと言う事ですか。」

「はい、先ほどの海賊の一件で、彼らの人となりが解った筈です。
何とかして欲しいのですが。」

定刻軍との一件もありますしっとキュウマさんに言うと。

「・・・私の一存では決められないので、確約はできませんが今度の護人会議で話してみましょう。」

期待しないでくださいっと言いつつ、色好い返事をしてくれるキュウマさん。

後はファリエルさんに話をすれば、多分決まりだな。

「所で士郎、おぬしが手に入れた双剣・・・、見せてくれぬか?」

と話を聞いていたミスミ様が、ワクワクしていますといった顔で、俺にせがむ。

まあ良いですけど。

「投影、開始。」(トレース・オン)

俺の心象世界から、”蒼炎・紅風”を引っ張り出す。

「ほう・・・。」

「ぬう・・・。」

「見事な剣じゃのう・・・。」

思わず見とれるミスミ様達。

と、そう言えば、この剣での実戦の稽古はまだやっていないな。

「キュウマさん、本稽古をしたいんだけど、良いかな?」

とキュウマさんに聞いてみると「一回でしたら」との返事。

じゃあ、稽古していくか。

結果は、まだ俺が”蒼炎・紅風”に慣れていない所為もあり、一方的だったけど、思ったよりしっくりと馴染むし、”干将・莫耶”より若干軽い分、摂り回しが楽だから、慣れるとかなり良い線にいきそうだ。

満足した俺は、ミスミ様達に礼を言いつつ(芋羊羹をお土産に貰って)「狭間の領域」に足を向けた。

続く




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