警告!!
 
       この物語には 読者に不快感を与える要素が含まれています!
         読んで気分を害された方は、直ちに撤退してください!
 
 
この物語はフィクションであり、現実に存在する全ての人物・団体・事件・民族・理念・思想・宗教・学問・物理法則・自然現象等とは一切関係ありません。
現実と虚構の区別がつかない人は、以下の文を読まずに直ちに撤退してください。
 
この物語には 十八歳未満の読者には不適切な内容及び表現が含まれています。何かの間違いでこの文を読んでいる十八歳未満の方は、直ちに撤退してください。
 
なお、エロス描写に関して峯田はど素人です。未熟拙劣をお許しください。
 
ジャンル的には 現代・ファンタジー・アイテム・鬼畜・微弱電波・近親・ロリ・洗脳・孕ませ・ハーレム ものではないかと思われます。以上の属性に拒絶反応が出る方は、お読みにならないことをお勧めします。
 
萌え記号及びエロ嗜好的には 妹・ロリ・ヤンデレ・近親愛・孕ませ・実母・MC・ソフトSM・奴隷化・軽度のフェチ・多人数(男1人女複数)・レズ(女と女の絡み)・先輩系娘・ほんわか娘・依存症娘・眼鏡っ娘・服装倒錯・TS・包帯少女 などの要素が含まれています。以上の要素に拒絶反応が出る方は、お読みにならないことをお勧めします。
 
作品中に 所々寒いギャグが含まれておりますが、峯田作品の仕様であります。ご勘弁ください。
基本的に 爽やかさとは無縁の内容となっております。主人公は腐れ外道です。これまた峯田作品の仕様でありますので、ご勘弁ください。 
 
この物語は T.C様 【ラグナロック】様 難でも家様 きのとはじめ氏 のご支援ご協力を受けて完成いたしました。感謝いたします。
 
 

 
 
 
               『ソウルブリーダー 〜無免許版〜 その18』
 
 
 
 
俺の名は与渡大輔。17歳。
ハーレム王って結構しんどい立場だなー とか思い始めている高校二年生だ。
 
いや、俺はまだ楽とゆうか恵まれている方なんだけどな。人間関係に悩まないで済んでいるから。
 
俺のハーレムに入っている奴隷妻たちは、三人ともに仲良しさんなのじゃよ。
互いの関係はすこぶる良好。しかも全員が自分以外の二人と共に、一人の男を主人として共有することを望んでいる。
そしてただ望んでいるだけではなく、じっくり話し合って互いの取り分とゆうか担当する役割を決めているのだ。
 
具体的に言うと 種付け中の母さんは、一番にえっちして濃い目の子種を貰う権利がある。
そして、由香が二番手と二人きりで風呂に入る権利とを得る代わりに、朔夜は朝までの独占添い寝権を手に入れた ‥‥と、ゆうことらしい。
 
なにせ 一昨日の晩は朔夜の初夜だったのに、乱交に突入しちゃったからなあ。その分、昨夜はゆっくりと過ごしたのじゃよ。
 
 
 
と、まあそうゆう訳で。
今のところ我がハーレムの治世は、大阪城を焼き尽くした直後の三河タヌキ政権よりも安泰なのだ。 
 
安泰ではあるが、暇ではない。
太平の世でもお殿様とは意外に忙しい職業だったそうだが、王国建設の基礎どころか設計図すら出来ていない俺が暇な訳がない。
今も朝食までの僅かな時間に、半地下の鍛錬室でトレーニング中だ。
 
 
ウォーターバッグにパンチボールにベンチプレス等々、我が家の鍛錬室は機材が充実している。
これでリングがあればジムそのものじゃのう。
 
もちろん、この鍛錬室も父さんの設計だ。ジムやスポーツセンターに通うのが面倒くさいからわざわざ自分の家に作ったらしい。
俺は殆ど使っていないけどな。せいぜい月あたり二十時間だ。
 
普段あまり使っていない鍛錬室で何をしているかと言えば、トレーニングを通して俺の身体能力を測っているのだ。
 
握力 ‥‥187キロ
背筋力 ‥‥300キロ以上(計測限界突破)
垂直飛び ‥‥約130センチ
ルームランナーでの長距離走 ‥‥5000メートルを約11分
 
うーむ、やはり長距離走は苦手だな。『怪力腕輪』の効果も薄いようだ。
 
なにぶん室内なので測定できる範囲が狭いが、人目を避けるためなので仕方がない。
流石に魔界アイテムを使った場合の能力測定を、部外者に見られる訳にはいかんからのう。
もともと人目を気にせず身体を鍛えるために作られた場所だ、同じ立場になった俺が利用しない手はない。
 
これからは、体育の授業でもある程度手を抜かないといかんな。
数値だけならメダリスト級ないしそれ以上の身体能力だ。我が校にスポーツ業界からスカウトが押し寄せて来たりしたら困る。
まあ、福沢先生でぱんぱんになっている財布ごときでは、この俺は首を縦に振らんがな。戦後成金の孫的に考えて。
 
などと考えていたら、もう一つ漫画ネタを思い出した。
確か、天井から生えているボルト‥‥正確にはボルトを締めているナットを二本の指で摘んでぶら下がる とゆう宴会芸があったよな。試してみるか。
 
とうっ 
 
‥‥って、出来るかっ!
 
試しに飛び上がってみたが、つるつるのナットを握力だけで摘んでぶら下がるとか摩擦係数的にありえない。一秒も持たずに落ちてしまった。
うーむ、やはり漫画は漫画か。まあ、首に視神経が通っているトンデモ作品だしなあ。
 
 
「人間の首には視力に関係するツボがあるから、まるきりの大嘘でもないがな」
 
地下室の壁をすり抜けて、黒タイツ姿の大男がやってきた。
両手に大きな紙袋を抱えている、この怪人はサタえもん。大悪魔サタナエルの眷属の端っこでひっそり生きてる最下級悪魔だ。
 
 
「今回持ってきた書物はこれで最後だ。分かっていると思うが‥‥」
 
くどい。ちゃんと貼ってある付箋の番号順に読むから何度も繰り返すなこのヘボ悪魔。
 
 
俺は魔術を覚えたい。
より正確に言うと、無一文どころか扶養家族の幼女を抱えた戦災孤児の身から一代で富豪に成り上がった祖父のようになりたいのだ。
 
頭脳では比べものにならないが、魔力だけなら俺は源一郎爺さんより上だ。必ずや爺さん以上の、超一流の魔術師になってみせる。
そのために魔界から魔術書を取り寄せたのだ。日本語で書かれているやつをな。
 
取り寄せたは良いが、まさか百冊以上になるとは思わなかった。
 
 
まあ、考えてみれば無理もないんじゃがな。
 
喩えて言えば 日本語をまったく知らない外国人が日本語を学ぶとしたら、いったい何冊の本が必要になるだろうか?
一冊の本でも‥‥それこそ辞書や教科書なら一冊でも、学習者の意欲と知性次第でそれなりに理解できるようになるだろう。超簡約化された字幕を誤読しまくりながら読めるぐらいにはなれるかもしれない。
 
だが、日本語を使いこなせるようになるには十冊や二十冊の書物では足りない。到底足りない。
と言うか 定型文の挨拶状を書けるぐらいでは、その言語を使いこなせるとは言わない。
日本語で言うならば、時事ネタと源氏物語の一場面を絡めた短歌を即興で詠んでみたりとか、某巨大ネット掲示板で小説を連載して人気が出るとかの水準に達して初めて「使いこなせる」と言うのだ。
 
そして一流の魔術師になるとゆうことは、上の喩えで言うならベストセラー作家になるようなもの。文字通り山ほどの書を読み、山ほどの文を書き上げた者だけがたどり着ける境地なのじゃよ。
 
 
まぁ、例外とか抜け道とかも色々とあるらしいがな。
地上でも、どう考えてもゴミ以下とゆうかゴミ未満なのにベストセラーになった代物も少なくはないからのう。○空とか恋○とか○○とか。
 
良い商品が売れるとは限らないし、悪い商品でも売り方次第で売れないこともない。
うん、これも祖父の受け売りだ。
俺も少しは『自分の言葉』ってものを増やさないといかんのう。畜生。
 
 
で サタえもんは持ってきた書物を一晩かけて系統ごとに分類して、それぞれを読む(読ませる)順番を決めて付箋を貼る作業をしていた訳だ。
おしなべて学問とは系統立てて順序よく学ばないと意味がないものだ。正確には無意味なまでに効率が悪くなるのじゃよ。
四則計算も知らない奴が因数分解や三角関数を理解できる訳がないからな。そのあたりは魔術も同じだ。
 
 
 
早速、サタえもんに渡された書物を手に取り、非実体化する。
これらの書物は、魔界で漉かれた魔界紙に魔界で練られた魔界墨を魔界で作られた魔界筆で書き込んだ、歴とした魔界アイテムだ。
だから他の魔界アイテムと同じように、非実体(アンマテリアル)化した状態で俺の周りに漂わせておけるのじゃよ。
 
 
「いや、初歩的な魔術を身に付ければ、地上界の物質(マテリアル)も非実体化できるようになるぞ。支配者よ」
 
へえ。 と感心する俺の目の前で黒タイツ悪魔はベンチプレスの上に置いてあるバーベルを持ち上げ、空気にとけ込むように消してみせた。
 
‥‥いや、そのバーベル380キロなんですけど。この半地下室に置いてあるバーベル用重り(ウェイト)全部付けてあるんですけど。並みどころか一流扱いされるボディビルダーでもまず持ち上げられない代物なんですけど。
 
化け物め。『怪力腕輪』で倍以上に強化した俺でも楽には持ち上げられない代物をサ○ンラップの箱並みの気軽さで扱うあたり、いくら間抜けでも悪魔は悪魔なのだと思い知らされてしまう。
 
「技術的には治療術(ヒーリング)の次の次ぐらいに位置する技法だ。貴様なら近いうちに身に付くだろう」
 
そう言って 最下級悪魔は空中から引き出した重量物を、電話の受話器を置くように無造作に戻した。
 
 
ふむ。要は魔術版四次元ポケットか。憶えて損はなさそうだな。
まてよ? もしかしてハトや兎を何処からともなく出す芸が手品(magic)の定番なのは、実在する魔術(Magic)の影響なのか?
 
「いかにもそのとおりだ。物質の位相変換は魔術師にとって飯の種だからな」
 
飯の種?
 
「考えてみろ支配者よ。貴重品を、誰にも見つからずに、重量制限なしで、賞味期限や経年劣化を気にすることなく運べるのだぞ?」
 
成る程。雪とか海水とか、ある場所には邪魔なぐらいにある代物でも持っていく場所によっては充分売り物になるもんなあ。
現代日本でもそうなんだから、輸送力が低い時代や地域なら商売の種に困ることはあるまい。食い扶持ぐらい楽に稼げるじゃろうて。
 
 
良し、これで最後だ。一冊残らず保存したぞ。後々暇を見つけては読みふけるとしよう。
 
これらの魔界書物はサタえもんが集めてきた代物だが、代金は今回の里帰り時に支払い済みだ。
 
名義上は俺の所有物とゆうことになっている山林のなかには、いくつもの洞窟があったりする。天然物か人工物かの違いはあるけどな。
で、その洞窟の一つには屑鉄が山のように詰め込まれているのだが、これは源一郎爺さんが鉄の相場が下がった時を見計らって集め続けて、何十年もかけて貯めたものだ。
そう、サタえもんに支払った代金はこの屑鉄なのじゃよ。
 
俺の独断で売って良いのか とゆう意見もあるだろうが大丈夫だ。
この鉄屑は与渡家の財産ではなく、俺(名義)の土地に集積したゴミ扱いになっている。集めた時点では廃棄物な訳だし。
まだ元気な‥‥俺が小学生の頃の爺さんも「この鉄を欲しがる奴が来たら言い値で売ってやれ」と言っていたから、無問題じゃよ。
 
と、ゆー訳でトン単位の屑鉄(良質)を売りさばきました。悪魔に。
その売り先は人としてどうかとも思いはしたが、21世紀にもなって世襲制やってる自称共産国よりはまだ商売相手としてマシじゃろうて。あいつら契約守らんからなぁ。
悪魔は契約を遵守する。契約だけは、と言うべきかもしれんが。
 
 
魔界では鉄は金銀以上の価値がある。とゆーか、魔界では金などのいわゆる貴金属が安いんだな。
鉄は魔界では、地上界のクロムとかニッケルとかモリブデンとかの工業用希少金属(レアメタル)に近い価値があるらしい。少なくともサタえもんの故郷ではそうなっている。
つまりサタえもんはこの取引だけで、今まで魔界から持ち込んだアイテムや古物の代金を回収してお釣りが来るほど儲かった訳じゃよ。
 
屑鉄だけでなく 古新聞・古雑誌・古着・要らない家電製品などの古物や新古品、賞味期限の近いペットフードとか贈答品の洋酒とかの飲食物、更にダブっている食玩とか嵯峨野兄弟との取引で手に入れたZIPファイル入りディスクとかの雑多な品物を一緒に持ち帰らせたのだが‥‥それなりに好評だったようだ。
 
いやその、ウイスキー苦手なんじゃよ、俺。
あの泥炭(ピート)の香りがどうしても好きになれない。ゆえに我が家では贈答品のウイスキーが余る傾向にあるのだ。母さんは蒸留酒あんまり飲まないし。
ちなみにペットフードは災害時用に備蓄している分だ。災害時に迷子の犬猫が野性化しても困るからな。
 
某国からやって来るなんでも窃盗団と違い、悪魔は地上の物品を勝手に持ち帰ることはできない。
悪魔の掟でそう決まっている。
くどいようだが、悪魔は約束とか契約といった自分たちに適応されるルールを破ることができない存在なのだ。
契約などの手続きを踏まない限り、紙屑ひとつお持ち帰りできない不便な奴らなのじゃよ。
 
 
地上でものを運ぶ分には何も問題ないが、魔界に持ち帰るには契約者なり支配者なりの承認が要る。
だからこそ、魔界では古新聞の束でさえ商品価値がある訳だ。
 
 
 
余談だが サタえもんのお袋さんは特に資○堂の化粧品お試しセットが気に入ったらしい。次の里帰りの時までに注文する化粧品を選んでおくそうだ。
 
‥‥前にも言ったかもしれないが、サタえもんは母親と同居している。
母親と二人の嫁さんと今年で50歳になる息子を頭に十四人の子供が一つ屋根の下で暮らしているらしい。地元では孝行息子の愛妻家として通っているとかいないとか。
 
何はともあれ、これで サタえもんの子供らが材料調達 → サタえもんが調合 → 名城の販売網で売る → 売り上げの一部で地上界の物品を購入 → サタえもんの家族に送る とゆう貿易の輪が出来上がった訳だ。
 
まだ名城から売り上げの回収をしてないから完全とは言い難いが‥‥まあそのうち循環するようになるだろう。
上手くいけば、月当たり数十万から数百万は稼げる。健康食品や民間薬の通販は意外に儲かるのじゃよ。
気休め程度ではない、確かな効果があるなら尚更だ。
 
 
 
 
時間があるので、もう少しだけサタえもんの指導のもとでトレーニングに励むことにする。
悪魔としても相棒が魔術を身に付けている方が色々と便利なのだ。
 
 
サタえもん曰く、人間が言う魔法とゆうものは幾つの方法で分類できる。
 
で、俺が身に付けられるとゆうか身に付けようとしている魔法は その分類方法の一つ、技法的な意味で分けると『魔力』と『魔術』の二つに大別できるそうだ。
 
この両者の違いは『魔力』が本人が無意識のまま使えるとゆうか使っている能力であり、多分に本能的なものであるのに対して『魔術』は意識的に使う技術なのだ。
例を挙げて言うなら、由香の回復力が異常に高くなっているのが『魔力』の効果で、朔夜の骨折を治した治療術(ヒーリング)は『魔術』に分類される。
 
つまり本能的と言うか無意識に自然と使えるものが『魔力』で、意識して使い訓練を積み重ねて効果を上げていくのが『魔術』な訳だ。
 
厳密に言うと魔術は更に下位魔術と上位魔術とに分類できる。
サタえもんの使う魔術で言うと、治療術(ヒーリング)やバーベルを消したり出したりする術が下位魔術であり『活力充填(パワーチャージ)』や『回復(キュア)』などの呪文魔法が上位魔術に当たる。
 
達人級の魔術師ともなると、魔術の術式を無意識に組み込んで魔術を魔力化することも出来るとか。
サタえもんによると前の相棒である俺の祖父は『飛び道具が当たらなくなる術(ミサイルプロテクション)』とかを魔力化して使っていたそうだ。
 
つまり、魔術を極めてからの源一郎爺さんは 弾が勝手に避けていく 体質になったのじゃよ。
深夜に放映されている低予算アクション映画の主人公のように、撃たれても撃たれても何故か命中しない訳だ。
 
爺さんが若い頃の武勇伝は色々と聞いていたが、種も仕掛けもあったのか。
流石の責任感だ。小さいとはいえ、組織の上に立つ人間は違うね。俺も見習わなくては。
 
せこいと言うなかれ。素っ裸で修羅場に突っ込むのが蛮族の勇者、遠目からだと素っ裸に見える鎧を着るのが傾奇者だ。
愚行は愚者に任せておけば良い。知恵を正しく使えるから爺さんは知恵者だったのだ。
大昔の偉い人も言っているじゃろ? 「大概の戦いは、始まる前に勝負がついている」と。
 
 
さて、トレーニングを続けますか。道具や衣服ごしに魔力を透せるようになるために、まずは木刀素振り百回から!
 
 
 
 
 
朝が忙しくない高校生は少数派。ハーレム持ちなら尚更だ。
しかし忙しいからといって新妻三人を放っておける訳がないので、やるべきことはやっている。
 
「ひんっ ぁぁっ   おにぃ‥‥ちゃん‥」
 
上半身は夏用セーラー服姿で下半身は靴下以外なにも付けていないロリータ妹を、朝っぱらから後背位で突きまくり。しかも親と嫁さん(になる予定の同棲相手)公認で。
妹と相思相愛な関係にある兄なら、一度は夢見るだろう展開だ。うむ。
 
 
「大輔、もう時間よ」
 
ん? おお、言われてみればそのとおり。砂時計の砂は既に落ちきっている。
じゃあここまでだな、由香。
 
 
「あぅんっ」
 
犬のような鳴き声を上げてへたりこむ妹から離れて、隣に移る。
 
狭くてきつきつな妹の肉壺から肉棒を引き抜くと ちゅぽん とゆう締め付けの良さをひけらかすような音がした。うーむ、魔改造性器おそるべし。
 
砂時計をひっくり返して、と。
行くよ、母さん。
 
「はい、どうぞ」
 
恨めしそうに床から見上げる娘の前で、上半身はキャミソールで下半身素っ裸な母さんは指で陰部を割り拡げながら俺を誘う。
妹の液で濡れたものをそれ以上に濡れまくった淫ら穴に突き込むと、母さんは嬌声をあげて喜んだ。
 
由香は高校生の息子に貫かれて、女の快楽と母親の幸せに浸っている美香を羨ましそうに見つめている。
朔夜はとゆうと、こちらも飾り気のないスリップの上に男物Yシャツを着ただけの姿で股を濡らしながら兄と妹の、そして母と息子の交わりを熱っぽく見つめている。
 
こうして犬のよーに四つん這いにさせた奴隷妻たちを並べて順番に犯していると、ハーレムの主って良いものだなあ とつくづく思う。
幸せだなあ。世に後宮持ちは少なくないが、これほど妻たちが仲好しさんなハーレムは珍しかろう。
 
 
娘たちから熱い視線を受けている美香だが、その内面では「子宮に息子の熱い精液を受けて逝きながら孕みたい」とゆう雌母の欲望と「もう今朝の種付けは終わったのだからこれ以上貪る訳には」とゆう奴隷妻の矜持がせめぎ合っているのだ。
 
そう、今朝は‥‥とゆうか今朝も母さんに朝一番の濃厚なのを注いであげたのだ。二連発で。
 
まだ半ば寝ぼけたままな母さんの太腿をかかえこんで正常位で一発。そのまま抜かずに対面坐位で甘々トークを交わしたのち、騎乗位でもう一発。
母さんは暴発を防ぎながらぎりぎりまで男を楽しませるとゆう、三十女ならではの腰使いを俺の上で披露してくれた。
 
そんなわけで ハーレムの女主人として皆の手本となるべき身として、母さんはこれ以上欲しがる訳にはいかないのだ。
 
 
もちろん美香の本音としては三回目の精も欲しい。
その欲求‥‥ 雌の本能を奴隷母の誇りで押さえつけ主人を楽しませると同時に経験を積ませ、それでいてうっかり搾り取ってしまわないように加減して締め付ける ‥‥とゆう拷問のような状態になっているのだが、真性マゾな雌犬母奴隷妻の美香にはこの苦行が幸福だったりするのだ。
 
母として妻として雌奴隷として、息子で夫な主に何もかも捧げた女だけが得られる苦しみと快楽に浸る美香を、由香と朔夜‥‥二人の娘たちは羨望と憧れの入り交じった目で見守っている。
 
由香は俺と同じように、好意を持つ者限定ではあるが触れている相手の感情がある程度解る。
朔夜はと言うと、首に付けた『奴隷首輪』と鎖を経由して美香の感情と感覚をおぼろげながら感じ取っている。
 
だから二人は母さんの逝き顔を見るたびに、よがり声を聞くたびに、母さんへの尊敬の念を新たにしていくのじゃよ。
 
 
 
おっと 砂も残り少なくなってきたな。スパートをかけるとするか。
 
そーれそれ、良いのか? ここが良いのか?
 
「‥あんっ あっっ  ‥ぁぅんっ!」
 
肉棒を入れ込んだまま腰を小刻みに動かして子宮を揺さぶると、返事をする余裕もないぐらいに母さんは悦んでくれた。
 
無理もない。息子の肉棒で内臓を掻き回されるだけでも嬉しいのに、突き上げられる度に電撃のような快楽が子宮を襲うのだ。
 
四日前の夜 ベッドで母さんと初めてつながった時は、わけも分からず本能に任せてぶちまけるだけだった。
二日前の夜 朔夜へ五回目の膣出しした時に、初めてはっきりと意識して魔力を注ぐことができるようになった。
そして今は これまで射精した時に注いでいたものと同等の魔力を、射精することなしに
いくらでも出せるようになっている。
 
そう、俺は何時でも何処でも好きなだけ女を逝かせてやれるようになったのだ!
ただし俺の精と魔力に反応するよう調教された雌奴隷妻限定で、だけどな。
 
‥‥良いんだよ、これで。もともと不特定多数の女は相手にしないんだから。
俺が抱くのは愛する妻たちだけだ。浮気も不倫も寝取り寝取られもノーサンキュー。
 
 
 
「時間だよ、お兄ちゃん」
 
と、我が愛しの妹は実母を逝かせまくっている兄に砂時計を掲げてみせる。
うむ、すっかり砂が落ちきってますね。
 
妹の言葉に ぴたり とちん○のマシンガンブロウを止めた俺はゆっくりと母さんから離れた。発情しきった雌の肉壺は雄を逃すまいと締め付けるが、どうしようもなく抜かれてしまう。
 
「ごめんねお母さん。でもきそくだからしょーがないよね」
 
絨毯の上に崩れ落ち、横たわって喘ぐ美香の陰部に由香の小さな手が伸びる。
サドの気もある由香は、母の姿に嗜虐心をそそられているようだ。まあ、それ以上に美香に感情移入してマゾヒストの被虐心を煽られているようだが。
 
「お兄ちゃんのおちん○ん、そんなに良かった?」
 
「‥あぁんっ!」
 
若く美しい母の粘液まみれな陰部を、ロリータな可愛い妹が弄くりまわしながら言葉責めを交えて逝かせている ‥‥とゆうエロ漫画のよーな光景の横で、俺は順番を待ち続けていた最後の一人に覆い被さる。
 
お待たせ、朔夜。
 
「ハニー、早く‥」
 
うむうむ、愛い奴よのう。
 
ご褒美が欲しくてたまらない大型犬のようにそわそわしながら「お預け」状態で待っていた朔夜の肉穴に、俺の精液と母さんの粘液とで濡れまくった欲棒をねじ込む。
奥まで突き込んでから、朔夜の胴を抱えて引き起こし体位を後背坐位の形に変えて、と。
 
 
由香、美香、こっちにおいで。一緒に朔夜を可愛がろう。
 
‥‥と、レズプレイに夢中な母と妹を誘う。
美香はそれ程でもないが、由香には本気で同性愛属性があるようだ。由香に言わせると家族の間だけの濃厚スキンシップなのだそうだが。
まぁ、気にしないことにしよう。
 
レズは浮気に入らない。俺にとっては。
本気になられると困るけどね。
 
 
 
それから後は、砂時計の事などきれいさっぱり忘れて楽しんだ。
朔夜は三人がかりでこれでもかとばかりに可愛がってから、魔力充填率160%の子種砲を子宮に撃ち込んで昇天させてやり‥‥
由香はとゆうと、ついさっき母さんとの練習で会得したばかりの連続技で逝き狂わせてやった。
 
どちらの時も、娘たちの痴態を見守る母さんはとても幸せそうだった。
 
 
と まあこんな具合に、愛と理解と尊敬で結ばれた我が後宮(ハーレム)は至って平和なのであります。
 
 
 
 
 
さあて、今日も元気に学校へ行きますか。
 
玄関で母さんと「行って来ます&行ってらっしゃい」のキスを交わしてから、外へ出る。
朔夜と由香はここにはいない、まだリビングでのびてるからな。
 
 
昨夜斜め読みした魔界書物『性魔術入門〜女を虜にする三十六の技法〜』と『実践房中術の世界〜夫婦円満編〜』に載っていたいくつかの技を試してみたのだが、それなりに効果があったのう。
何冊かの本を読みやすい部分を選んで斜め読みしただけだが、魔力の使い方が格段に上手くなった気がする。
‥‥母さんも誉めてくれたし。
 
 
もっとも、サタえもんに言わせると「昨日まで金槌だった者が犬かきでプールを横断出来るようになった」ようなものだそうだが。
いつかは祖父のように、八丈島から大阪まで泳いで参れる水準になりたいものである。
 
 
それにしても気分が良い。
身体は健康だし、嫁さんたちは可愛いし、小規模ながら事業も上手く行きそうだ。
まさに我が世の春! 空梅雨だけど。
 
 
 
何事もなく学校に着いた。いや、何かあっても困るが。
教室に入って‥‥虎美はまだ来てないな。
まあ、今日は休むのかもしれない。昨日あんな事があったからなぁ。
 
さて、ホームルームまでまだ幾らかの時間がある。担任の斉藤先生が来るまで読書に励むとしよう。
どれにしようかな? やはり一番簡単そうな 『こあくまえほん〜はたらくまもの〜』 かな?
 
 
 
結局、虎美は三時間目になってから登校してきた。名城といっしょに。
 
「ウチが学校来たらあかんの?」
 
とんでもない。
 
 
‥‥で、その 名城さん。ちょっと良いですか。
 
「なんや」
 
なんか今日は周りの空気が変‥‥とゆーか視線が何時にも増して痛い気がするのですが、気のせいでしょうか?
 
「自業自得や。せいぜい苦しむとええわ」
 
うわー なにその言いぐさ。
 
「与渡君、あんたが今まで三股四股かけて特に何も言われへんかったんはな、相手が地雷女ばっかりやったからや」
 
はあ?  二股三股はまだ解るとして‥‥地雷女?
 
事実はともかく傍目から見れば俺は、九条虎美・名城綾子・町村朔夜の演劇部二年生三人娘と同時につき合っているモテモテ君に見えないこともない。
少なくとも虎美も綾子も朔夜も他に男っ気がない。
三人が親しくしている男と言えば、俺以外では虎美の親父さんと弟くん、そして若先生こと輝明さんぐらいなものだ。
 
誰だよ地雷女って。朔夜か? 
違うよな。朔夜は不気味さんとして嫌われているとゆーか避けられているけど、地雷原扱いはされていない。基本的に人畜無害どころか有益な奴なんだし。
 
「‥‥まぁ ええわ」
 
何が良いんだよ。
 
「話もどすとな、あんたらが一線越えたから周りのモンが動揺しとんのや」
 
あー 虎美はそこそこ人気あるもんなー 男子には。女子は微妙だが。
可愛いし性格もさっぱりしてるし。去年の文化祭で披露したチャイナドレス姿で萌え回路を焼き付かせた奴も少な‥‥
 
 
えーと、名城さん。お言葉ですが俺らはまだ一線越えてませんけど?
 
「『まだ』やろ。ホテル前まで行って何いうとんのや」
 
ええまあ、近いうちに越えそうな気がしてますけどね。
 
 
むう。虎美との関係が『友達以上恋人未満』から『恋人』になったのが、そんなに問題なのかのう。
理解できん。当事者ならまだしも、他人の交際関係に一々騒ぎ立てることもあるまいに。
 
でもないか。美少女揃いな演劇部の皆さんのうち三人を独り占めにしているようなものだからなあ。俺は。
 
更に言うなら 虎美が落ちたから、演劇部にはフリーな‥‥つまり恋人がいない人はもういない。
三年生の先輩お二人は 片思いの相手や婚約者がいると聞いている。
一年生の三人は 男嫌い(百合恵) と 男性恐怖症気味(赤沢) と みんなの妹(舞ちゃん)。色恋以前に接近すること自体が難しい。
 
二年生は 虎美は俺と交際中。朔夜は俺にべた惚れ。名城は金で囲われているようなもの‥‥と世間では見られているらしい。俺にそんな甲斐性があれば苦労はせんのじゃが。
名城本人が噂を否定しないどころか、交際申し込みを断る口実に使っているので噂がいつまでたっても消えません。むしろ定着してます。畜生。
 
 
 
今は昼休み。
結局、午前の授業は半分寝て過ごした。残り半分の時間で魔界書物を読み漁ってみたのだが、絵本以外は殆ど理解できなかった。初めて触れる単語とゆーか概念が多すぎるんじゃよ。
何遍も繰り返して読み込むしかないな、これは。
 
で、昼飯は虎美と綾子に誘われて三人で食う事になった。
今日は弁当持ってきてないので、綾子と一緒に購買まで昼飯を買いに行き‥‥周囲の視線に気付いた。と、まあそんな訳です。はい。
 
 
 
 
「はい、与渡くん。 あーん して」
 
く、九条さん それは流石に恥ずかしいのですが。
 
「ええやん。誰が見とるわけでもなし」
 
まあ確かに、ここには俺たち三人しかいないけどさ。
 
 
俺と虎美と綾子は教室から逃れて屋上手前の踊り場に来ている。
踊り場の床に小さな絨毯を敷いて、その上に三人並んで座っています。綾子・俺・虎美の順番で。
 
昼飯を手に入れ虎美と合流したものの、流石に教室では飯を喰えませんでした。視線が痛すぎる。
無理もない。一週間前の俺が昼時の教室で「はい、あ〜んして」なんぞやっているバカップルを目撃していたら、呪殺を決意しただろう。
 
しかも両手に花。女の子二人ともが、学年屈指の美少女。これを呪わない奴がいたらホモか二次元の住人か釈尊級の聖人に違いない。
いや、たとえ聖人だとしても一夫一妻主義者である 世界一有名な大工の息子さん には大いに呪われる自信がある。うむ。
 
 
 
 
さて、話がちと遠回りになるのだが‥‥これまではっきりと言ってなかった気がするので言っておこう。
我らが母校は私立だ。更に一言付け加えるなら、資金に余裕のある私立校だ。
 
元々与渡家傘下の教育事業体であり、与渡家とその傘下及び関連企業に有用な人材を供給するために創られた学校な訳だから、創立時から資金は潤沢だったりする。
沙希ねぇが進学先に選んでからは源一郎爺さんの孫馬鹿補正がついた資金投入で、更に設備が良くなった。
 
故に、昼間の校舎内部は空調が利いている。節電のために設定温度は高めだが、真夏日でも教室の温度が30度を超えることはない。
まあ、その分屋外に出ると一気に暑さを感じてしまうのだが。
 
でもって、廊下のエアコンは各層の踊り場にある。屋上手前の踊り場にもエアコンがあり、夏場は朝から夕方まで動いていることも珍しくない。
 
何が言いたいかとゆーと、踊り場はクーラーが利きすぎて涼しすぎるのじゃよ。
いくら高校生でも夏服姿では肌寒さを感じる。だから自然と、俺たち三人はぬくもり恋しさに身を寄せ合ってしまうのだ。
 
 
‥‥いや、自然じゃねえって。
ただの高校生カップルならともかく、両手に花で密着状態なんてありえないだろ普通は。
 
 
 
「与渡くん?」
 
以上長々と語ったが、現実空間では数秒しか過ぎていない。しかし虎美がリアクションを催促するには充分すぎる時間だ。
 
喰えと申すか。
その可愛らしい小さな箸で摘まれた出汁巻き玉子焼きを 喰え と申すか!
 
 
はい。喰います。
 
 
ぱくり と海苔が巻き込まれた黄色いものに食いつき、咀嚼する。
うむ、美味い!
 
「‥‥今日のは、鈴姉(すずねぇ)に手伝って貰ったから」
 
ほほう、鈴絵(すずえ)さんの指導を受けたのか。
 
料理下手な人間とゆうものは、その理由を幾つかに分類できる。
腹に入れば一緒だ とゆう野蛮極まりない感性により、調理技術を高める気が全くない奴とか、美味い飯を食いたいとゆう欲求は持ち合わせているが、才能や体質に決定的な問題があり努力が実を結ばない奴とか‥‥ まあ、色々だ。
 
虎美の料理下手の理由は、ぶっちゃけた話が練習不足。
和風甘味所を経営している九条さん家では、料理は両親と長女の鈴絵さんが担当している。
九条さん家の次女‥‥虎美には絶対味覚がないからだ。
ちなみに俺にもない。とゆうかむしろ俺の味覚は鈍い方かもしれない。
 
虎美は絶対味覚こそ持ち合わせてないが、特に味覚が鈍い訳ではない。鋭くもないけど。
だから熟練者の指導を受けつつ基本を忠実に守って調理すれば、それなりに上手な家庭料理が作れるのだ。
ただ単に、これまでは特に料理を作る必要性が無かっただけだ。
 
そして 虎美が急に料理を始めた理由は俺な訳で。
うん そうなんだ。つまり、今うだうだ言っていることは全部 の ろ け です。
 
女の子が一番やる気を出すのは、体重が増えた時と恋に落ちた時なのだとか。
この説が本当なのだとしたら、虎美の心を燃やす燃料は俺への恋なわけで‥‥嗚呼、胸の高鳴りがとまらない。
 
できたて熱々の黒蜜液に結晶化した未精錬天然蜂蜜の塊を浮かべたような、どろりと濃厚な近親愛も良いけれど、甘酸っぱくて爽やかで少しばかり気恥ずかしい、新鮮果汁100%な同級生との恋愛もまた良し!
 
 
ほら虎美、あ〜ん。
 
お返しに玉子サンドをちぎって差し出すと、虎美は ぱくり と嬉しそうに食い付き、よく噛んでからのみこんだ。
 
うん、退く。これは目撃者がいたら絶対に退く。刺身を目の前に出された猫かお前は。
でも俺には 俺にとってはこの恋の甘さに融けている、もさもさ猫っ毛の同級生は世界一可愛い眼鏡っ娘なのだ。
 
もうたまらん。今すぐ抱き上げて家までお持ち帰りしたい。
 
 
お持ち帰りしてどうするのか って?
 
愚問だな。風呂場で洗ったり乾かしたり飯食わせたり首輪付けたりしてから、思う存分可愛がるに決まっているじゃないか。
くたくたになるまで遊んで眠りについた愛らしい寝顔を眺めつつ、同じベッドで互いの体温を感じながら眠るのだ。
 
猫を飼えば、誰でもそうする。俺もそうする。
猫っぽい女子高生を飼うときも、同じように。
 
 
 
 
 
俺には霊視ならぬ霊触能力がある。これは素肌が触れた相手の感情や思考をある程度まで感じ取れる能力だ。
サタえもんの話によると鍛えれば鍛えるほど魔術への応用範囲が広がるらしいので、人肌に触れるたびに使っている。
 
しかし敵意や悪意を持っている者へ不用意に触ってしまうと、精神的ダメージを受けてしまう。
満員電車のなかでは試す気にもなれない能力だ。
 
で 肌寒さをいいことにぴったり寄り添っていちゃいちゃしている、猫系やんちゃ眼鏡っ娘から伝わる心の声は相変わらずカオスとゆーか、流動的かつ多様多彩で解りにくい。
ただ、それでも前と比べるとイライラ感やソワソワ感が減り、トキメキ感やホクホク感が増えているのは解る。
つまり本日の九条虎美さんは機嫌がよいのじゃよ。
 
今まで触ってきた女の中では、虎美が一番読みとりにくい。逆に一番読みとりやすいのは朔夜だな。
綾子は両者の中間。由香や母さんは朔夜と綾子の中間ぐらいに位置する。
 
ええ 綾子からも心の声を感じるのです。ちょびっとだけど、素肌が触れているからね。
耳元へ聞き取れないぐらいの小声で囁かれているような、くすぐったい感触。
言葉は解らないのに、何が言いたいのかは解るのじゃよ。
なんとなく だけどな。
 
 
綾子の心を『聞く』のは初めてだが、意外と嫌われてませんよ。俺。
いや 嫌われているとゆーか少なからず反発があるようだが、それ以上に好意を持たれているようなのだ。
愛憎相半ば‥‥とゆうか愛四憎一ぐらいの割合かな。
 
はて? 綾子の好感度がここまで上がるようなイベントを起こした記憶はないがのう?
虎美は納得いく。この一年余りで色々と積み立ててきたからな。
 
 
 
しかし、綾子の『心の声』はなんか妙な感じがするな。歪みとゆうかノイズとゆうか、朔夜や美香や由香や虎美と比べて好意から感じる感触に微かな違和感があるのだ。
何だろう、これは?
 
 
「ふむ。どうやらその娘の心にはもう一人男がいるようだな」
 
いきなり背後から湧いて出てくるなこのへっぽこ悪魔。
 
 
黒タイツ姿の筋肉ダルマな最下級悪魔は、いつものように悪態を聞き流して俺に幾つかのアイテムを差し出した。
生憎と俺の両手はふさがっているので、魔法版四次元ポケットの中へ直に入れて貰う。
 
呪い付きの『避妊指輪』が六個
避妊指輪そっくりな『金の指輪』が同じく六個
『魔力回復』や『体力回復』などの霊薬(エリクサー)が数本ずつ
怪我の治療用に『救急治缶』を一個
 
これらのアイテムは前回までと違い、サタえもんに注文して揃えさせたものだ。
新アイテムの『金の指輪』だが、特にこれといった能力はない。一応魔界アイテムだから隠して持ち運びが出来るぐらいだ。
こいつは呪い付き指輪の代わりに、母さんや母さんの次に俺の子を産んでくれる女たちへ渡す分なのじゃよ。
由香や朔夜たち要避妊組にお揃いの指輪をあげたからには、母さんたち孕ませ組にも同じ物をあげないと不公平だからなあ。
 
ちなみに今回手に入れた『救急治缶』は元々サタえもんが持っていたものより二周りほど小さいご家庭用サイズなのだが、容量以外の性能は変わらないらしいから気にしてない。
 
 
ふーむ、俺以外の男ねえ。綾子にそんな奴が居るとは知らなかった。
で、その色男とゆうか恋敵は何処の誰か解るか? とゆうか調べろ。今すぐ。
 
「恋敵と呼べるほどの存在感はないな。一度しか会ったことがなく、忘れることができず、貴様にその存在を知られているが詳細を知られたくない。そんな男だ。出会ったのは二年余り前。支配者よ、心当たりはないか?」
 
 
二年余り前とゆうと、中学三年の春ぐらいか。
俺が少々荒れていて色々と無茶をやっていた時期だな。今思い出しても恥ずかしい事ばかりだ。中二病ならぬ中三病かのう。
 
その時期の名城は‥‥ あ、時期が微妙だが思い当たる節がある。
ちょうど二年前の春とゆうか冬の終わり頃だよ、名城一家の苦境が極まったのは。
 
 
突然に一家の大黒柱が倒れた後、遺産を啄むことしか頭にない親族や有りもしない借金を捏造する悪質金貸しに襲われ、トドメに異常精神者の公務員に執拗な嫌がらせを受けていた名城親子は限界寸前まで追いつめられていた。
 
綾子が身体を売って母親の入院費用を稼いだとゆう噂を聞いて、俺は事態の異常性を悟ったのだが‥‥ いかんな、後悔先に立たずとはこの事だ。
俺にもう少し知恵があればなあ。
 
俺の知る限り、綾子が知っている男はあのときの一人だけだ。
いや、知りたくなくても知ってしまうんだよ。富豪の、しかも成金の孫なんかやってるとな。
 
世間の一部では、綾子は俺の愛人もしくはその候補と見られている。
そして、富豪の跡取り候補にその愛人候補の素行を伝えて点数を稼ごうとするせこい輩と、その真偽を確かめる役割の人がいる訳だ。麗子さんとかは後者。
 
前者はともかく、後者は信頼できる。できなくなった時が与渡家の終わりじゃよ。
 
 
 
一度限りの、初めての男 か。
うーむ たとえロリコンでバージンマニアな変態野郎だとしても、世界中が敵に回ったような感覚に陥っていた綾子が、月給取りの給料数ヶ月分の現金を ぽん と出したその太っ腹親爺を忘れられなくても無理はないかもしれん。 
 
 
「‥‥あげんよ」
 
いや、くれとは言わないよ。
スパゲッティで「はい、あーんして」は正直きつい。購買のナポリタンはケチャップじゃなくてトマトソース使っているから尚更だ。
 
「なら人の顔じろじろみんといてや」
 
うん、ごめんな。気を散らしちゃって。
 
 
ソースを一滴も零さずにパスタを食べる器用な同級生の顔から、視線を外す。
とりあえず、過去はどうあれ今の綾子が好きな男は俺。とゆうことで良いのかな、サタえもん?
 
「俺は人間の色恋に疎いからはっきりとは言えないが、この娘の淫夢は貴様との性交が主なようだな」
 
 
いんむ?
 
‥‥淫夢とな!? そ、それはつまり綾子の性欲は俺に向いているとゆうことか?
綾子は夜な夜な俺をオ○ペットにしていたりするのか!
 
 
「そのようだな。少なくとも、今朝の自慰は貴様に組み敷かれることを想像しながらしているぞ」
 
綾子の頭に触れた悪魔の無駄にでかい手から、母親と妹が出かけて一人きりになった我が家で、俺が出てくる淫夢を反芻しながら自慰にふける小柄な少女のイメージが流れ込んでくる。
ほんの数時間前、俺が魔界絵本を読んでいたのと同時刻の記憶をサタえもんが読み取り、俺の脳に送りつけているのだ。
 
うわぁ こいつはエロいわ。
女の子にも性欲はあって当然だが‥‥ 美少女だらけな俺の周りでも五本の指に入る端正な顔を赤らめて、空想上の俺に愛撫をねだる綾子の色っぽさに脳天直撃股間直立です。
 
すまんがサタえもん、淫気を静める注射を頼む。
こんな凄いものをこれ以上見続けたら、間違いなく押し倒してしまう。それも二人まとめて。
 
 
ぷすっ と後頭部に針が刺さり薬液が流し込まれると、あっとゆう間に股間が落ち着いた。
これで良し。
 
 
サタえもんによると、綾子はどちらかと言えば愛玩向けで虎美の方が繁殖に向いているらしい。
虎美は素の状態で10人以上産めるが、綾子は魔術や魔界アイテムを使って調整しても7〜8人程度が限界のようだ。骨盤が小さ過ぎるんだな。
性格面でも、虎美は集団飼いに抵抗が薄いのでハーレム要員に向いているとか。
綾子は虎美と比べると依存度が高く、自分が雌奴隷であることを自覚させてやれば文字通り懸命に奉仕してくれるだろう とのこと。
 
それぞれ長所短所があるが、若く健康で高い魔力を持つこの二人はこのままでも魔界の市場に出せば万単位の価格が付く優良奴隷であり、調教や改造次第では100万ソウルの大台に乗ることも夢ではないそうだ。
勿論、俺は何があっても売らないけどな。いや、それ以前に虎美も綾子もまだ俺の奴隷ではないが。
 
「いずれはそうなるんだ。構わんだろう、支配者よ」
 
まあ そのつもりだけどな。
 
 
話を戻そう。
 
 
とゆう訳で、名城綾子さんは世間の噂的にだけでなく本人の意識的な意味に置いても俺の愛人であることが判明いたしました。
少なくとも宙ぶらりんな今の状況よりは、日陰者としてでも欲望をぶつけられ愛情を注がれその結果として子を産み育てる生活の方が良いと、綾子が考えていることは解った。
 
マゾ気質と言うよりは、何か信じられるものの庇護下にありたいと思うタイプなのだろう。
そして綾子は 見たこともない『全知全能』を自称するなにかより、まだ俺の方が信用できると考えているだけだ。自分の無知と無能を認めているからな、俺は。
 
まあ、ありふれた話だ。真に自立した自我を持つ人間なんて十人に一人もいやしない。
俺だって、由香に依存している訳だし。そこは自覚している。
 
 
ただ、虎美の恋路を応援して俺とくっつけようとしている気持ちも嘘ではないのじゃよ。
女の友情が薄いとゆうのは嘘だな。少なくともこの二人には、どんな男たちにも負けないぶ厚いものがある。
特に虎美は、由香と朔夜の関係に迫るほどの信頼を綾子に持っている。
 
 
 
 
解ったと言えば、これまでも何回か「そうじゃないかな?」と感じていたが、ついに理解しました。
 
俺は、与渡大輔はモテモテ君です。
 
ブラコンな妹と一途な幼馴染みと愛人志願な同級生とねこ可愛いガールフレンドを持つ、天然四股野郎の超勝ち組さんです。
 
 
嗚呼、俺って宝の山脈の上で青い鳥の群と一緒に暮らしていながら、そのことの意味に全然気付いてなかった大馬鹿者だよ!
 
その気になれば何時でもハーレムを築けたのに、知恵が足りないばかりに延々と遠回りしていた事が悔しすぎる。
 
良し決めた! 浪費した時間を取り返すためにも、綾子と虎美を近いうちに俺のハーレムに入れよう。
具体的に言うと夏休み前までには二人を俺の恋奴隷妻にしてやる。
 
難しいことではない。今の俺なら、綾子を抱くことも調教することも難しくない。
ハーレムの素晴らしさを‥‥ いや、家族で愛し合う喜びを教えてやることは、もっと簡単だ。
ただただ真心をぶつければ良いだけのことだからな。
 
先輩妻たちも、綾子のハーレム入りを歓迎してくれる筈だ。
朔夜や虎美と比べるとやや序列が低いけど、綾子も『口説いて良い娘さんリスト』の上位に載せられているのじゃよ。
 
 
虎美は何故か一夫多妻に嫌悪感が薄いらしく、俺のハーレムに勧誘しやすい。とゆうか気兼ねなく誘える。
これまでは 前途ある女子高生、とゆうかよそ様の娘さんを後宮に入れてしまうのは如何なものかと考えていたのだが、要は本人始め関係者一同が納得できれば良い訳だ。
 
とゆうか、虎美の家族を説得あるいは洗脳する方が、虎美を諦めることより簡単な気がするのじゃよ。
他の男に渡す苦痛よりも、日本の法律を変える苦労を俺は選ぶ。そのくらい欲しい娘さんでなければ、ハーレムには勧誘しない。
 
まあ、一夫多妻制だけでなく近親婚も認めさせたいから、何処かに新しい国を作るつもりなんですけどね。
人の欲に限りはない。特に俺のは。
 
 
しかし九条さん、貴女が週二〜三回のペースで見ている甘々だったりエロエロだったりする夢の殆どに俺が出演しているのは良いとして、何故にその半分近くが多人数とゆーか女の子が複数なのでしょうか。
 
演劇部の合宿に俺が参加しているのは、まあ夢だからと納得するとして‥‥
何故ゆえに夢の中の与渡大輔は、貴方と朔夜と綾子をとっかえひっかえ犯していて、しかもそれで三人とも悦んでいるのですか? 
正直妬ましいのですが。とゆーか代われ、俺。
 
 
うーむ、虎美が母さんや由香に気に入られている理由がちょっと分かった。
そう言えば朔夜も、他の演劇部員はともかく虎美と綾子は嫁にしろと言っていたなあ。
二年生三人衆は演劇部のなかでも特に仲が良いと思っていたが、まさか三人揃って嫁さんにできそうな程だとは思わなかった。
 
 
なんとゆう才能。九条さんならエロマスター‥‥もといエロミストレスとして俺のハーレムに君臨できそうだ。流石は我が魂の友。
これは期待に応えねば。
 
このまま綾子の期待通り高校生的な恋愛を繰り広げた後に一線を越え、虎美の秘めた願望をかなえてあげよう。
一つずつ順番に、女の喜びを味あわせてやるからな。恋のときめきも、愛の甘さも、屈服する悦楽も。
 
 
 
 
 
さて、と。
外面と言うか行動面は奥手な九条虎美さんだが、内面はなかなかにエロ娘さんでした。
まあ、えてして経験がない者こそ妄想にまみれていたりするものです。
実際に体験してみると「なんだこんなものか」と拍子抜けしてしまうことも珍しくはない。グアムでの実弾射撃とかな。
 
勿論、妄想よりも実体験の方が凄かったりする事も多々ある訳で。
俺個人の体験で言えば、由香と互いの『初めて』を交換したあの午後は言葉にするのも難しいほど素晴らしかった。絵にも描けないとはこのことだ。
虎美にも、想像を遙かに超えた初体験をさせてやりたいものである。
 
 
ええ、いまさら言うまでもありませんが虎美は処女です。とゆうか俺以外の男とは口付けどころか手も握ってませんよ。どこまで奥手なんだかこの娘さんは。
人工呼吸が接吻としてカウントされないように、相手を異性として意識してない場合の接触は数に入れてません。只の握手とかね。
 
あと、弟(北斗)君とかの接触もノーカウント。虎美は近親愛嗜好がないようだ。少なくとも、弟は妄想の範囲外じゃのー。
 
触れば処女と非処女が判定できます  って、西洋風ファンタジー世界で何故か人気の白い淫獣かよ俺は。あっちは触れなくても判るらしいが。
 
 
綾子は非処女。なのだが、処女喪失以来二年以上にわたって異性との接触がないので処女も同然‥‥であるらしい。最下級悪魔の占術ではな。
 
訂正しよう。俺は 触ると処女や処女も同然の娘さんと、体験豊富な娘さんの区別が付きます。
 
 
意味がないことおびただしいな、この能力。
サタえもんが言うには鍛え続ければ精度も範囲も上がっていくそうだが、道程はかなり長そうだ。やれやれ。
 
まあ、サタえもんに調べさせればすぐ判るから特に問題はない。具体的に言うと、占術で二人の妄想とか淫夢を見比べてみて解かり申した。
 
細かい部分‥‥いや、大まかな部分でも未体験者と実体験者では妄想の現実味が違うのですよ。
実弾射撃に喩えると音とか振動とか臭いとかね。
 
男に組み敷かれた経験のない虎美の妄想は、色々とリアリティが足りないのだ。
だが、それが良い(にやり)  とゆー意見は認める。個人的に。
 
 
 
短いわりに新情報めじろ押しな昼食タイムが終わる前に、サタえもんは出ていった。
学校に来たのは転移魔法陣網(テレポートネットワーク)工事のついでだったらしい。
 
転移魔法陣網とは、文字通り転移魔法を使うための魔法陣を網のように張り巡らせたものであり、これを作っておくと転移(テレポート)魔法が格段に使いやすくなるそうだ。
RPGで言うところの旅の扉とか転送ゲートのようなものだろう、多分。
錬金鍋の見張りを続ける必要がなくなったサタえもんは暇があるので、この手の下準備をせっせとやっている。
 
面倒くさがりだけど、怠惰とゆう訳でもないんだよな。あいつ。
食い物の味にはそれなりにこだわるけど図体の割には小食な方だ。同じ体格の米兵ならサタえもんの倍は食う。
二人の嫁さんで満足しているので好色とも言い難い。特に妬み深そうでもないし、怒りっぽい訳でもない。
サタえもんが担当している罪源って何だろう? やはり『貪欲』かなあ? 物欲はそれなりに強そうだし。
 
 
大悪魔サタナエルが司る属性って何だったかな‥‥などと考えていると、俺の左袖がちょん と引っ張られた。
 
ん? なんだい、九条さん。
 
「その‥‥ あ、明日も、お弁当作ってきていいかな?」
 
 
良いに決まってるじゃないか。俺も明日はもそっとマシな昼飯用意しとくよ。
 
 
と まあ、そんな訳で 明日も虎美たちと一緒に昼飯喰うことになりそうです。多分。